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minolta Uniomat そして Uniomat Ⅱ と Uniomat Ⅲ

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コラム
minolta Uniomat そして Uniomat 2 と Uniomat 3

〈  Uniomat : ユニオマット  〉 は 1960年5月に 《  千代田光学精工 株式会社  》 が発売した 35㎜判のレンズシャッター式スチルカメラで、露出の自動設定を可能とするエントリーユーザー向けの製品として開発されました。

minolta Uniomat1960年発売  Uniomat 

搭載するレンジファインダーは自動パララックス補正機能が無い 『  反射鏡式( アルバタ式 ) 』 で、近接撮影用の視野枠が設けられています。
エントリースペックといえるこの装備には、製品の商業的な位置づけが表れていますが、中央寄りに配置されているファインダーの視差( パララックス )は大きくありません。

 

鏡筒正面の化粧リングには 『  MINOLTA  』 のブランド銘がある他には、レンズのシリアルNo.と共に 「  ROKKOR 1:2.8 / 45  」 とだけ記されていて、レンズ構成を表すために同社が用いるアルファベット記号がありません。

撮影レンズそのものは、同社の 〈  minolta A3  〉 , 〈  minolta A5  〉 が搭載した 「  ROKKOR TD 45㎜ f2.8  」 と同じものですが、フォーカシングが全群繰出式ではなく前玉繰出式であるために無限遠以外では同一の光学性能になっていません。

minolta Uniomat rokkor 45mm f2.8鏡筒先端のローレット加工された黒色の部分が 「  フォーカスリング  」

前玉の繰り出しは、フォーカスリングと一緒に前玉も回転する 「  前玉回転式  」 ですが、『  ダブルマウント前玉繰出方式  』 という名称で同社が紹介している、強度と繰り出し動作の安定性が高められた構造になっています。

 

 


〈 
minolta A3  〉 と 〈  minolta A5 
については

の項で紹介しています。

minolta A3 _ minolta A5

 

 

 

 


この製品の最大の特徴は、追針式による内蔵露出計との連動を、鏡筒にある一つの操作リングで行える事にあります。


〈  Uniomat  には 「  シャッター速度リング  」 と 「  絞りリング  」 がありません。
『  露出調節リング ( EVリング ) 』 の一操作によって、露出計と 『  追針式  』 で連動させる事が出来るようになっています。

この機能は、搭載された 『  OPTIPER UNI CITIZEN  』 シャッターによって実現されています

minolta Uniomat optiper uni citizen鏡筒基部に記されている搭載シャッター銘
『  OPTIPER UNI CITIZEN 

 

『  OPTIPER UNI CITIZEN  』 は 『  光量値シャッター  』 として 《  千代田光学精工 株式会社  》 が考案し、 《  シチズン時計 株式会社  》 と共同開発して完成させたプログラム式のレンズシャッターです。
この機構は絞り羽根を持たず、シャッター羽根が絞りとしても機能します

レンズシャッターは、シャッター羽根を開閉させるのに要する往復時間が最高速度となる機構から発達していて、この動作にブレーキを掛けて低速側に制御して速度設定する仕組みを持っています。
そして絞りは、絞り羽根の開閉などによって撮影レンズの口径を変化させるもので、このシャッター速度と絞りの組み合わせが撮影設定における露光量となります。

シャッターと絞りを操作する方法は、製品によってそれぞれ異なります。
このサイトで紹介している 〈  minolta auto wide  〉 は、トップカバーの背面に絞りとシャッター速度のそれぞれを操作するダイヤルとホイールを持っています。
〈  Minolta .A-2.  〉 の場合はシャッター速度の設定をトップカバー上のダイヤル操作で行い、絞りは鏡筒先端の枠を回転させて操作します。
〈  minolta A3  では、鏡筒にシャッター速度リングと絞りリングとを備えています。

それぞれの機種については、次で紹介しています。

 

そして、予め決まったシャッター速度と絞りとの組み合わせによって、露光量の設定変更を一操作で行うのが、ここに紹介する 〈  Uniomat  です。

〈  Uniomat  〉 の撮影設定は鏡筒にある操作リングで行いますが、〈  minolta A3  〉 にあるような独立した 「  シャッター速度リング  」 と 「  絞りリング  」 は備えていません。
鏡筒にある操作リングは 「  フォーカスリング  」 の他には 『  露出調節リング ( EVリング ) 』 一つだけで、このリングにより 「  シャッター速度  」 と 「  絞り  」 両方の設定変更を行います。

minolta Uniomat __ lense Barrel  Uniomat  〉の鏡筒

本体側の細いゼブラ仕上げになっている部分が 『  露出調節リング ( EVリング ) 』 です。

絞り羽根を操作しないというだけでなく、絞り羽根そのものを持たない 〈  Uniomat  〉 の絞り機構は、シャッターを全開にさせない事で絞り効果を得るという仕組みになっています。
設定する各シャッター速度ごとに、絞り値となるシャッター羽根の開き量が決められていて、これが次の表にある組み合わせに調整されています。

シャッター速度は  1000 ( 1/s ) までの倍数系列で、搭載する撮影レンズ 「  ROKKOR TD 45㎜f2.8  」 の開放絞り F2.8 との組み合わせである EV6 から、最小絞りの F16 との組み合わせの EV18 までを設定する事が出来ます。

撮影設定を行う操作リングにはドット状の指標     ●    ] がいくつかあり、そのそれぞれが鏡筒に記された各パラメーターを指示する事によって、撮影設定の各値を確認する事が出来ます。

minolta Uniomat depth of field scale Uniomat  〉の鏡筒側面
  上側  

 

最も視認しやすい鏡筒の上部に並んでいる 18 の順序数は撮影設定の 「  EV 値  」 を示すもので、『  露出調節リング ( EVリング ) 』 にある 赤色 のドット状の指標 [           の一つによって指示されます。

その上にある を中心にして左右対称に並ぶ数値も 「  EV 値  」 ですが、これは先端側のフォーカスリングに記されている距離表示( 数字だけが記されていて目盛は無い )と合わせて読む 「  EV 値  」 で示された 『  焦点深度目盛  』 になっています。

minolta Uniomat EV  Uniomat  〉の鏡筒側面
  左手側の斜め上から  

 

( バルブ )と 18 の「  EV値  」表示のうちの   , ,  は赤い文字で記されていて、 撮影設定が 『  カメラぶれ  』 に注意する状態にある事を警告色で分かり易くしたスタイルで表示しています。

minolta Uniomat EV_SS Uniomat  〉の鏡筒側面
(  右手側の斜め上からと下から  

 

鏡筒の右手側には、焦点深度目盛がある列に 「  セルフタイマーのセットレバー ( 青緑色 ) 」 、「  EV値  」 目盛 がある列に 「  フラッシュのシンクロ接点切り替えレバー 赤色 ) 」 があり、その更に右手側に記されているのがシャッター速度表示です。

Uniomat barrel buttom  Uniomat  〉の鏡筒側面
  底側  

 

シャッター速度表示は鏡筒の底側にまで回り込んで記されていて、設定値の表示は 1000 ( 1/s )の倍数系列が並んでいます。
『  OPTIPER UNI CITIZEN  』 シャッターは、最高速度  1/1000(秒)を実現している数少ないレンズシャッターの一つでもあります。

 


〈  Uniomat  〉が実現しているプログラム式の設定機能は、製品コンセプトにあるユーザーが絞り値を把握して撮影する事が想定されていません。


〈  Uniomat  〉 には絞りのパラメーターが無く、製品は絞りを表示しません。

絞りの 「  値  」 を確認しようとすれば、設定した 「  EV値  」 から 「  シャッター速度  」 の換算値を引いた 「  EV値  」 を、更に 「  値  」 へと換算して把握する必要があります。
もしくは、プログラムの組み合わせを覚えておくか、製品マニュアル等でその都度確認する必要があり、使用する上で実際的ではありません。


実際の撮影操作では、各指標を確認して設定操作を行う必要はありません。

  露出調節リング ( EVリング ) 』 の操作によって、追針式露出計のメーターを確認して行います。

minolta Uniomat meter  Uniomat 
追針設定用の露出計

 

  • 連動露出計の表示窓はトップカバー上面の中央付近にあり、アクセサリーシューと並ぶように位置しています。
  • メーターには目盛や数値の表示は無く、メーター針が設定情報を指示して表示する事はありません。
  • 露出計が受光していないときはメーター針は左端の黒いエリアにあります。

 

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メーター針は上側を基点にして左右に振れます。

 

追針の形状は先端に凹みがある板状になっていて、メーター針が追針の凹みの中に入るようにして合わせます。

『  露出調節リング ( EVリング ) 』 の一操作で動作する追針によって、 内蔵露出計と連動した露出の決定を直感的に行うことが可能です。
このインターフェースこそが、〈 Uniomat  〉の製品コンセプトにつながる操作スタイルを実現しているものに他なりません。

 


この他に〈  Uniomat  〉 には 『  フラッシュ露出自動調節装置  』 という、フラッシュ撮影での設定を簡単に行えるように工夫された機能があります。

minolta Uniomat ABCDEフラッシュ撮影の際に用いる    A B C D E    のインデックス

 

〝  装置  〟 とはいうものの、何らかの機構が組み込まれているというわけではなく、各操作リングをフラッシュ撮影に適した設定に合わせる為のガイドが記されているものです。
操作方法は、レンジファインダーで合わせた被写体までの距離をフォーカスリングの表示で確認 して、使用するフラッシュのガイドナンバーに対応したアルファベットのインデックス目盛に 『  露出調節リング( EVリング ) 』 の基部に記されている距離表示を合わせます。
使用するフラッシュに適したシャッタースピードと絞りになる撮影設定をする事が出来ます。

minolta Uniomat barrel left side Uniomat  〉の鏡筒側面
  左手側  

 

鏡筒の左手側には 「  接点  」 , 「  接点  」 用に2本のガイドラインが引かれていて、操作リングの いドット状の指標 [           と合わせて読みます。
「  接点  」 で M級フラッシュバルブ( 閃光電球 )使用時は 【  黄色のガイドライン  】 、 「  接点  」 で エレクトロフラッシュ( スピードライト )を使用する際は 【  赤色のガイドライン  】 の範囲内で適正な設定になる事を表します。

次の図は、光量記号として記されている   A B C D E   の各アルファベットが対応するフラッシュのガイドナンバーを表にしたものです。

minolta Uniomat flash guide table

使用するフラッシュがどのアルファベット記号に対応しているのかは、この表で把握する必要があるものの 「  シャッター速度を設定してガイドナンバーと撮影距離の割り算をして絞りを合わせる・・・  」 といった手順からすると大幅に自動化した設定方法になっています。

 

 

翌年の 1961年12月に発売された 〈  Uniomat II : ユニオマットⅡ  〉 は、シャッター  ,  撮影レンズ  ,  ファインダー といったカメラとしての基本性能は 〈  Uniomat  〉 と全く同一のものです。

minolta Uniomat 21961発売   Uniomat II 

 

〈  Uniomat II  〉 は、1961年春のカメラショーで 《  HI-MATIC  》 と同時に発表されたモデルで、同世代の製品である両機種のデザインには一見して多くの共通点があります。
《  HI-MATIC  》 は、〈  Uniomat  〉 では追針式によるマニュアル操作だった露出計との連動を 「  EE  」 機構によって自動化したカメラです。
この仕組みによって、露出の決定を完全に自動化した初めてのカメラとして発表された 《  HI-MATIC  》 の登場に合わせて、〈  Uniomat  〉 のデザインをリニューアルした製品が 〈  Uniomat II  〉 です。

minolta Uniomat _ Uniomat 2
画像左
 Uniomat  
画像右
 Uniomat II  
  • 〈  Uniomat  〉では黒色だった張り革は〈  Uniomat II  〉ではシボの細かいグレーのものに変更されています。
  • 〈  Uniomat  〉では黒色だったファインダー窓内の中枠となるプレートの色が、〈  Uniomat II  〉ではパール調の白色に変更されています。
  • 〈  Uniomat  〉ではトップカバー正面のファインダー窓の下に記されていた『 minolta  』ロゴは、〈  Uniomat II  〉ではファインダー窓内にある距離計窓の下に、箔文字で記されています。

 

minolta Uniomat _ Uniomat 2 exposure meter
画像左
 Uniomat 
画像右
 Uniomat II  

〈  Uniomat   〉では露出計の受光窓に、庇( ひさし )が取り付けられて測光での指向性精度の向上が図られています。

 

〈  Uniomat II  〉 のトップカバーに記された製品名に〝  II  〟の表記はなく 【  Uniomat  】 とだけ記されていて、1960年発売の前モデル 〈  Uniomat  〉 との違いがありません。
minolta Uniomat 2 Box_Maunal製品のマニュアルやパッケージには 【  Uniomat II  】 と表記されていて、世代を表す〝  II  〟の付いた 〈  Uniomat II  〉 が製品名である事が判ります。

 

同時発表の 〈  Uniomat II  〉 と 《  HI-MATIC  》 は同じ基調のデザインに仕上げられています。

minolta Uniomat 2_Hi-MATIC
画像左
 Uniomat II 
画像右
 HI-MATIC 

〈  Uniomat II  〉 と 《  HI-MATIC  》 とに使われている張り革は明るいグレー色で、黒色が使われている製品が持つ高級感や重厚感といったイメージからすると、いかにも軽快な印象です。

《  HI-MATIC  》 の中枠は白色ではありませんが、ファインダー窓の下に同じ配色のプレートが取り付けられていています。

 

 

〈  Uniomat  〉 のデザインをリニューアルしたモデルである 〈  Uniomat II  〉は、カメラとしてのスペックは全く変わっていませんが、設定表示がシンプルになっています。

このリニューアルに伴って、鏡筒部分にある設定情報の表示とそのレイアウトが変更されています。
変更された鏡筒部分の設定表示は、製品コンセプトで想定するターゲットユーザーの使用に合わせて更にシンプルになっています。

minolta Uniomat_2 lense barrel
画像左
 Uniomat  
画像右
 Uniomat II 

 

〈  Uniomat  〉 ではプログラム式シャッターでの設定表示が、鏡筒の外周にところ狭しと記されていました。
鏡筒を上から見たとき、『  露出調節リング( EVリング ) 』 で設定される 『  EV値  』 と 「  フォーカスリング  」 で設定される 『  距離目盛  』 、さらに 『  被写界深度目盛  』 の確認が出来る一見して多くの数字が並ぶレイアウトでした。

デザインがリニューアルされた 〈  Uniomat II  〉 では、鏡筒の設定表示の種類が大幅に少なくなっています。
特に、鏡筒を上から見て確認する数値や目盛の一切が廃止されて、中央部分には   緑色 のライン  】 と   赤色 のライン  】 だけが直線上に並んでいます。

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minolta Uniomat 2 lense barrel cropped  Uniomat II  〉の鏡筒

 

この 『    』 のラインは、『  露出調節リング( EVリング ) 』 にある 赤色 のドット状の指標 [          ] の位置によって、「  カメラぶれ  」 を起こしやすい設定になっている事を警告するサインになります。
「  EV値  」 を表示して、その数値の色でカメラぶれを警告する 〈  Uniomat  〉 と比べると、より感覚的な表示サインです。

 

〈  Uniomat II  〉 の 『  EV値  』 表示は、〈  Uniomat  〉 でシャッター速度表示があった右手側の側面から底側にまで回り込む様にして記されています。

Uniomat 2 barrel buttom  Uniomat II  〉の鏡筒側面
(  底側  

 

鏡筒側面の右手側から底側にかけて並んでいる  から 18 までの順序数が 『  EV値  』 です。
『  露出調節リング( EVリング ) 』 にある 赤色 のドット状の指標 [          ] によって設定の 『  EV値  』 を確認する事が出来ます。

  EV値  」 の表示と並行して記されているのは、[  フィート:feet( ft ) ] 表記での距離表示です。( [  メートル:meter( m ) ]の距離表示は左手側にあります。
フォーカスリングの 灰色 のドット状の指標 [          ] によって確認します。

 


〈  Uniomat II  〉 にはシャッター速度表示はありません。

適正露出の写真撮影を簡単に行えるカメラとして開発され、追針による 『  プログラム式  』 の撮影設定を行う 〈  Uniomat  〉 には、 「  絞り  」 と 「  シャッター速度  」 をそれぞれ設定する操作はありません。

Uniomat _ Uniomat 2 barrel buttom
画像左
 Uniomat 
画像右
 Uniomat II 

「  絞り  」 の表示を無くした 〈  Uniomat  〉 にも 「  シャッター速度  」 の表示はありましたが、〈  Uniomat II  〉 では 「  絞り 」 だけでなく 「  シャッター速度  」 も表示されなくなっています。

発売広告や附属するマニュアルの冒頭には次のようなピーアール文があります。

『  … 新しい露光調節方( ユニシステム )をそなえているため撮影時に絞りやシャッター速度を経験やカンで判断する必要がなく、あなたはただ露出計の針を合わせる一操作のみで常に各被写体に対し理想的な露光が自動的にセットされます。 

  Uniomat II  〉が簡単な使用方法のカメラである事が直接的な表現でアピールされていて、製品コンセプトにつながる撮影スタイルを強く打ち出すものになっています。

 

 

 

フラッシュ撮影の設定方法は、〈  Uniomat  〉 と同様の 『  フラッシュ露出自動調節装置  』 で行うようになっています。

minolta Uniomat 2 barrel left side  Uniomat II  〉の鏡筒側面
  左手側  

 

鏡筒の左手側には本体部分のアルファベット記号と合わせて読む距離目盛と、「  M 接点  」 , 「  X 接点  」 用に2本のガイドラインが  黄色  と  赤色  とで引かれています。
この部分の表示スタイルは〈  Uniomat  〉と同じです。

minolta Uniomat _ Uniomat 2 __ lens barrel left side
画像左
 Uniomat  
画像右
 Uniomat II  
  • 〈  Uniomat  〉では距離目盛の表示がフォーカスリングに記されていて、これを鏡筒側面の指標で読む表示スタイルでしたが、〈  Uniomat   〉ではこれとは逆に鏡筒側面に記された距離目盛をフォーカスリングの指標で読むスタイルに変更されています。
  • [  フィート:feet( ft ) ] 表記は右手側に記されていますが、 [  メートル:meter( m ) ] の距離目盛は左手側の 「  M − X 接点  」 ガイドラインの上に並べて記されています。

 

〈  Uniomat II  〉 では、アルファベット記号に対応するフラッシュ製品を背面に設けられた表で確認する事が出来ます。

minolta Uniomat _ Uniomat 2 back_edited-1
画像左
 Uniomat  
画像右
 Uniomat II 

〈  Uniomat  〉 の製品本体には 『  フラッシュ露出自動調節装置  』 のインデックス表示が無く、アルファベット記号に対応するガイドナンバーやフラッシュ製品は、説明書などで確認する必要がありました。

Uniomat 2 flash guide table  Uniomat  〉の裏ブタに設けられた「  FLASH GUIDE TABLE  

『  フラッシュ露出自動調節装置  』 に用いるアルファベット記号に対応したフラッシュ製品が表にされています。
表にはガイドナンバーの表示は無く、想定するユーザー層を意識した実際的な表示になっています。

 

 

そして 1964年6月に 〈  Uniomat  : ユニオマット   〉 が発売されます。

minolta Uniomat 31964発売   Uniomat Ⅲ 

 

〈  Uniomat III  〉 による同シリーズのモデルチェンジは、デザインの変更だけだった〈  Uniomat  〉 から 〈  Uniomat II  〉 の時とは違い、スペックの変更を伴うものになっています。

minolta Uniomat 2 _ Uniomat 3
画像左
 
Uniomat  
画像右
 Uniomat  
シャッターが変更され、露出計の受光部のスタイルが変えられている他にも、操作に部分いくつかの違いがあります。
Uniomat 3  Uniomat Ⅲ   鏡筒
  • 鏡筒の上部正面には設定表示の類いが無くなり、セルフタイマーのセットレバーと 「 M 接点  」 , 「  X 接点  」 の切り替えレバーが配置されています。
  • 〈  Uniomat II  〉 がそうであったように、トップカバーにあるモデル名に〝    〟の表記はなく 【  Uniomat  】 とだけ記されています。
  • 製品のマニュアルやパッケージには 【  Uniomat Ⅲ  】 と、世代を表すモデル名で表記されているのも 〈  Uniomat II  〉 と同様です。
minolta Uniomat 3 citizen uni鏡筒右手側の下部に記されているシャッター銘
 CITIZEN UNI  

 

シャッターは、最高速度  1000(秒)を誇った 『  OPTIPER UNI CITIZEN  』 から、最高速度が 500(秒)の 『  CITIZEN UNI  』 シャッターに変更されています。
〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 よりもシャッターの設定範囲が狭くなったプログラム式の 「  EV値  」 表示は 17 までになっています。

minolta Uniomat 3 __ M_X guide line  Uniomat   〉の鏡筒側面
(  右手側 

鏡筒の右手側には、フラッシュ撮影での 「  接点  」 , 「  接点  」 それぞれの設定範囲を示す 「  【  黄色  】 と 【  赤色  】 2本のガイドライン  」 が上下に記されていて、その下にシャッターの設定表示が配置されています。

  • フラッシュ設定用のガイドラインが 〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 では左手側に配置されていたのとは反対に、〈  Uniomat   〉 では右手側に配置されたレイアウトになっています。
  • 〈  Uniomat II  〉 と同様にシャッターの設定表示は 「  EV値  」 のみで、シャッター速度を表示しません。
    設定値は ( バルブ )と 17 で、 B    6 ・ 8 は赤色の表記でカメラぶれのを警告しています。
    黒色の 『  露出調節リング( EVリング ) 』 にある 赤色 のドット状の指標 [          ] がその位置によって設定値を指示します。

 

 〈  Uniomat   〉 の外観を特徴的なものにているのは、露出計の受光素子に用いられているセレン光電池の受光窓の位置と形状です。

露出計の受光窓は 〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 ではトップカバー正面の右手側に配置されていました。
〈  Uniomat Ⅲ  〉 での配置は、通常はレンズ銘等が記されている鏡筒正面の外周に、ドーナツ状の受光素子が付いています。

画像左
 
Uniomat II 
画像右
 Uniomat Ⅲ  
  • 〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 では、トップカバー正面の右手側に位置していた露出計の受光部は、〈  Uniomat   〉 では鏡筒の正面へと移っています。
  • その形状から 『  サークルアイ  』 式などと呼ばれるドーナツ状をした受光窓が、鏡筒正面に撮影レンズの外周を囲むかたちで配置されています。
  • 撮影にフィルターを用いる際にはレンズと共に受光部を覆う事が出来るので、各種フィルターの露出倍数をフィルム感度の設定で補正する必要がありません。
画像左
 Uniomat II 
画像右
 Uniomat   

トップカバー正面の右手側は 〈  Uniomat   〉 ではフラットになり、〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 で受光窓があったスペースには 『  minolta  』 のロゴが記されています。

 


焦点合わせの方法は 〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 と同じ 「  前玉繰り出し式  」です。

minolta Uniomat 3 barrel left side  Uniomat   〉の鏡筒側面
  左手側  

〈  Uniomat   〉 の距離表示は鏡筒側面の左手側に記されていて、メートル表示とフィート表示が上下に並んでいます。
フォーカシングによるリングの回転と共に動く 赤色 のドット [           が指標となって距離表示をします。

〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 のフォーカスリングは鏡筒の先端部分と一体で、前玉と共に全体が回転して繰り出されましたが、〈  Uniomat   〉 では正面のドーナツ型の受光窓部分は回転せず、中央のレンズ部分だけが傾斜のついた化粧リングと共に回転して繰り出されます。

 

〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 の操作では、鏡筒基部のリングを引き起こしながら回転させて行なっていたフィルム感度の設定は、〈  Uniomat Ⅲ  〉 では鏡筒下部に設けられたスライダーで行う方法に変更されています。
画像左
 Uniomat 
画像右
 Uniomat II  
    minolta Uniomat 3 __ ASA_DIN  Uniomat Ⅲ  〉の鏡筒側面
 底側  
  • 〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 でのフィルム感度設定は、『  露出調節リング( EVリング ) 』 を持ち上げながら回転させて鏡筒基部の感度表示に指標を合わせて設定します。
    〈  Uniomat  〉 の感度表示は [  ASA  ] のみですが、〈  Uniomat II  〉 には [  DIN  ] 表示もあり [  ASA  ] の設定値に続けて表示が並んでいて、別の指標によって合わせる事が出来ます。

  • 〈  Uniomat Ⅲ  〉のフィルム感度設定は、鏡筒基部の底側に新たに設けられたスライダーによって行う方法に変更されています。
    [  ASA  ] と [  DIN  ] の表示は上下に並べて表記されています。

 

表示機能に違いはありませんが、フィルムカウンターと追針メーターの表示窓の形状がモデルチェンジに伴って変わっています。

Uniomat _ 2 _ 3 film counter
画像左
 Uniomat 
画像中央
 Uniomat II 
画像右
 Uniomat  

〈  Uniomat  〉 と 〈  Uniomat II  〉 のモデルチェンジでは表示窓の形状が、〈  Uniomat Ⅲ  〉 へのモデルチェンジでは横型から縦型に変更されています。

Uniomat _ 2 _ 3 Exposure meter
画像左
 Uniomat 
画像中央
 Uniomat II 
画像右
 Uniomat  

〈  Uniomat  〉 から 〈  Uniomat II  〉 へのモデルチェンジに伴って、メーターの表示窓の造作が変更されています。
トップカバーの上から取り付けられていた樹脂製の窓が、カバーの内側からの取り付けに変わってフラットになっています。
〈  Uniomat II  〉 から 〈  Uniomat Ⅲ  〉 へのモデルチェンジではこの部分に変更はありません。
また、アクセサリーシューの取り付け方も変更されて全体的にフラットで直線的なデザインへと変遷を遂げています。

 

ここまで紹介して来ました様に、適正露出の写真撮影を一操作で簡単に行えるカメラとして登場した〈  Uniomat  〉は、〈  Uniomat II  〉 そして 〈  Uniomat   〉 へとモデルチェンジを重ねて行きました。

デザインの変更が主だった 〈  Uniomat  〉 から 〈  Uniomat II  〉 へのモデルチェンジ、そして 1/1000 (s)を誇った高速シャッターは 1/500 (s) になったものの、基本性能はそのまま露出計の受光部が鏡筒に移ってエントリースペックのカメラとして実用性が高められた 〈  Uniomat   〉 へと展開されて行きました。

minolta Uniomat _ Uniomat 2 _ Uniomat 3
画像左
 Uniomat 
画像中央
 Uniomat II 
画像右
 Uniomat  
Uniomat_Uniomat 2_Uniomat 3モデルチェンジの都度、シンプルな操作を強調するように鏡筒の表示情報が少なくなっています。

 

このサイトで紹介している 〈  minolta auto wide  〉 が登場した際には、内蔵露出計との連動を初めて実現させたカメラである事が大きくアピールされました。

そして 〈  minolta auto wide  〉 の発売から2年を経た 1960年に登場した 〈  Uniomat  〉 は、新開発のプログラムシャッター  『  OPTIPER UNI CITIZEN  』 を搭載して 「  シャッター速度  」 と 「  絞り  」 の設定操作を無くすまでに自動化が進められました。

その後、1962年には 〈  Uniomat  〉 の仕組みに 「  EE  」 機構が組み込まれた 《  HI-MATIC  》 の登場によって、初の〝  完全自動露出b 〟が実現される事になります。

《  HI-MATIC  》
については

の項でも紹介しています。

 


《  千代田光学精工 株式会社  》 は、〈  Uniomat  〉 シリーズ以外にもプログラムシャッターによる追針式のカメラを発売しています。

1963年発売の 〈  minolta repo  〉 と 1964年に発売された 〈  minoltina P  〉 がそのカメラです。

minoltina P _ minolta repo

画像の右側 :1963年発売  minolta repo  ( 画像はブラックモデル )
画像の左
1964年発売〈  minoltina P  〉   ( 画像はシルバーモデル )

どちらの製品にも 「  シルバーモデル  」 と 「  ブラックモデル  」 が設定されています。
  • 〈  minolta repo  〉 は135規格の35㎜フィルムに17× 24㎜ のフォーマットで撮影する 「  ハーフサイズカメラ  」 です。
  • 〈  minoltina P  〉 は広角レンズを搭載して 「  ゾーンフォーカシング  」 で焦点合わせを行う、薄くてコンパクトなサイズの製品です。

この両機種が搭載する 『  CITIZEN – L  』 シャッターは 〈  Uniomat  〉 シリーズが搭載した 『  OPTIPER UNI CITIZEN  』 / 『  CITIZEN UNI  』 シャッターとは異なり、シャッター羽根とは別に独立した絞り羽根を持つプログラムシャッターです。

minoltina P CITIZEN _ L鏡筒に記されているシャッター銘
 CITIZEN – L   

ハーフサイズカメラの 〈  minolta repo  〉 と、広角レンズ搭載の 〈  minoltina P  〉 は、どちらも焦点深度が深く目測での焦点合わせに大きな不都合はありません。
〈  minoltina P  〉 はフォーカスリングの動きを表示する [  3点ゾーンフォーカス  ] のメーターを備えていて、露出計の追針メーターと組み合わされた 『  クイックメーター  』 という呼称の表示機能を持っています。
〈  minolta repo  〉 の追針メーターは 〈  Uniomat  〉 シリーズと同じスタイルです。

minoltina P _ Black〈  minoltina P  〉
『  
クイックメーター 』はトップカバー上の中央やや左手側に位置しています。
minoltina P _ QUICK METER〈  minoltina P  〉 の 『  クイックメーター 

〈  minoltina P  〉 の 『  クイックメーター  』 は、表示窓の左手側に [  3点ゾーンフォーカス  ] の設定メーター、右手側に追針式露出計のメーターが配置されたものです。

 

カメラの設定を露出計に連動させる仕組みは、「  シャッター速度  」 の設定に対して適正露出となる絞り値を表示する 『  半連動  』 機能がその始まりで、その後 「  シャッター速度  」 と 「  絞り値  」 の双方が露出計に連動した設定を行える 『  両連動( 完全連動 )  』 へと発展しました。

『  両連動( 完全連動 )  』の仕組みは「  追針式  」と「  定点合致式  」が考案されていて、このサイトで紹介している 1958年発売の 〈  minolta auto wide  〉 は、前者の仕組みによる〝  完全連動  〟を初めて実現したカメラでした。

「  定点合致式  」 の完全連動は 《  マミヤ光機 株式会社  》 の 〈  ELCA : エルカ  〉 の登場によって 1958年に実現されましたが、《  千代田光学精工 株式会社  》 の製品では 〈  Uniomat  〉 と同じ 1960年発売の 〈  minolta AL  〉 への搭載が最初です。

〈  Uniomat  〉 はシャッター羽根を全開させない事で絞り効果を得る仕組みで 『  プログラムシャッター  』 を実現して、「  追針式  」 により露出計への完全連動を一操作で行う事が出来るカメラです。

そして、この 『  プログラムシャッター  』 による追針式の連動を 「  EE  」 機構と同様の仕組みで自動化して、初の 『  完全自動露出  』 カメラとなったのが 1962年発売の 《  HI-MATIC  》 でした。

「  EE : エレクトリック アイ  」 機構は、シャッター速度に対応する適正露出を表示する 「  半連動  」 を自動化した仕組みで、露出計のメーター針をシャッターボタンの押し込み動作で機械的に読み取って 「  絞り羽根  」 の開閉を制御するものです。

《  HI-MATIC  》 の 『  完全自動露出  』 は、〈  Uniomat  〉 というカメラの存在があってはじめて実現したものだといえます。

 

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