1958年3月に、当時の《 マミヤ光機 株式会社 》が発売した35㎜判のレンズシャッター式スチルカメラ〈 MAMIYA ELCA :マミヤ エルカ 〉は、『 世界最初の3元連動カメラ 』というキャッチコピーで登場しています。
〈 MAMIYA ELCA 〉は、内蔵露出計とシャッターとの〝 完全連動 〟を実現した初めてのカメラのひとつとして記録されている製品です。
このサイトで紹介している〈 minolta auto wide:ミノルタ オート ワイド 〉が、当時の《 千代田光学精工 株式会社 》から発売されたのも〈 MAMIYA ELCA 〉と同じ1958年3月でした。
〈 minolta auto wide 〉の発売広告には『 世界ではじめて完成 ! 』というキャッチコピーで、内蔵露出計と〝 完全連動 〟する撮影設定の方法が宣伝されています。
見出しには「 露出決定の人口頭脳をもった画期的ワイドカメラ・・・・・・・・ 」とあり、このタイトルが製品名につながっている事がわかります。
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《 マミヤ光機 株式会社 》
1958年3月発売
〈 MAMIYA ELCA 〉
《 千代田光学精工 株式会社 》
1958年3月発売
〈 minolta auto wide 〉
同年同月の発売でありながら、世界初となる〝 露出計完全連動 〟をアピールする〈 MAMIYA ELCA 〉のキャッチコピーには『 世界初の3元連動カメラ 』という、連動露出計の宣伝としては直接的でない文言が用いられています。
これは、〈 minolta auto wide 〉の製品発表が前年の1957年12月に行われていて、〝 世界初の内蔵露出計連動カメラ 〟として登場するその仕様やスタイルが、発売までの間にある程度周知され、一定の注目を集めていた事に理由があったと思われます。
『 近日発売 』と掲げ、世界初の露出計連動カメラになる新製品〈 minolta auto wide 〉の発売を予告する宣伝広告は、発売の2ヶ月以上も前から展開されています。
〈 MAMIYA ELCA 〉の製品発表は年を跨いだ1958年の2月になってからで、連動露出計を搭載した製品としての発表では後発となっています。
発売はその製品発表から間もなく、〈 minolta auto wide 〉のリリースに合わせたとみえるタイミングの3月です。
表紙裏に掲載された
発売広告
〈 MAMIYA ELCA 〉
ページ中ほどに見開きで掲載された
発売広告
〈 minolta auto wide 〉画像はどちらも『 アサヒカメラ 』誌 1958年4月号の掲載広告
広告のキャッチコピーにある〝 3元連動 〟の機能については、[ 1.露出 ][ 2.ピント ][ 3.シャッタ・セット ]だとしています。
それぞれが、[ 連動露出計 ][ 連動距離計 ][ セルフコッキング( 巻き上げとシャッターの連動 )]を指して、競合製品よりも多くの連動機構を備えていることを謳っています。
両機種がそれぞれの競合製品となって登場している事は、販売価格からも窺い知る事ができます。
〈 minolta auto wide 〉 23,000円
:広告の表記は[ ¥23,000(内ケース ¥2,000)]
後にソフトケースが企画されています
[ ¥23,000(内ケース ¥2,000)(ソフトケース ¥900)]〈 MAMIYA ELCA 〉 23,800円
:広告の表記は[ 定価:23,800円(ケース付)]
後に内訳のある[ 定価:23,800円(内ケース1,090円)]という表記に変更
さらに後に[ 定価:22,710円(別にケース1,090円)]という別売表示に変更
3つ目の[ セルフコッキング ]は、このときまでに多くの大衆機に実装されるようになっており、キャッチコピーに〝 3 〟の数字を用いたいがために見える、やや無理のある意味づけのようになっていますが、2つ目の[ 連動距離計 ]は〈 minolta auto wide 〉には非搭載であり、一定の事実と説得力を持った打ち出しだといえます。
ファインダー窓の外からは、光学系のガラス部材が奥の接眼部まで並んでいるのが見えます。
[ ファインダー窓ガラス - ブライトフレーム用の反射鏡メッキ枠がある2枚貼り合わせの対物レンズ - 距離計ハーフミラー - ガラス板に蒸着されたブライトフレーム - 接眼レンズ ]の構成順
- 距離計基線長:40㎜
- 反射鏡式( アルバタ式 )ブライトフレーム
- ファインダー倍率:0.67倍
〈 MAMIYA ELCA 〉が搭載する撮影レンズの焦点距離が50㎜であるのに対して、〈 minolta auto wide 〉には広角レンズとして扱われた焦点距離35㎜の撮影レンズが搭載されています。
〈 MAMIYA ELCA 〉
「 MAMIYA – SEKOR 1:2.8 f=5cm 」
〈 minolta auto wide 〉
「 ROKKOR 2.8/35 」
[ 連動距離計 ]を装備しない〈 minolta auto wide 〉には、広角域の見え方を重視したビューファインダーが採用されています。 ビューファインダーの光学系は3個のガラスプリズムで構成されていて、ファインダー窓の外からはコーティングされたプリズムが見えます。 『 全プリズム製の豪華なファインダー 』 さらに広告には次のようにあり、被写界深度の特性を採り入れた焦点合わせの操作方法が宣伝されています。 『 ■ 深度の極めて深い広角レンズ 35ミリF2.8 一々慎重に距離を合わせる必要がない P.G.S. ゾーンフォーカシング 』 新製品をピーアールする広告に踊る両機種のキャッチコピーからは、競合するメーカーが繰り広げた当時の開発競争の様子が窺えます。 の項で紹介しています 時を同じくして、世界初となる〝 露出計完全連動 〟を実現して登場した両機種ですが、その連動方式はそれぞれ異なっていて、〈 minolta auto wide 〉が『 追針式 』であるのに対し、〈 MAMIYA ELCA 〉は『 定点合致式 』です。 両機種の内蔵露出計は「 セレン光電池 」を受光素子に用いたもので、受光窓には集光用の魚眼レンズが並んでいるのは同じです。 内蔵露出計の製造メーカーは両機種ともに《 成光電気工業 株式会社 》です。 『 追針式 』の〈 minolta auto wide 〉の連動露出計は、シャッターの設定操作により回転するディスクにメーター針を指示する指標を印したスタイルで、トップカバー上に大きな表示窓が設けられています。 の項で紹介しています 〈 minolta auto wide 〉の機構は、露出計の作動そのものは単体として独立させ、指標がメーター針を指示する仕組みをシャッター操作と機械的に連動させています。 〈 MAMIYA ELCA 〉は、製品発表の時期で後発となりましたが、先行した〈 minolta auto wide 〉とは全く異なる別の連動機構によって内蔵露出計との完全連動を実現していました。 後に、両メーカーは双方が〝 世界初 〟を実現した方式を互いに採り入れ、それぞれ製品化しています。 撮影設定の LV( Light Value : ライトバリュー )を表示しない事で、世界初の内蔵露出計〝 完全連動 〟をアピールした〈 MAMIYA ELCA 〉と〈 minolta auto wide 〉とは異なり、両機種は LV を表示します。 〈 MAMIYA ELCA 〉のシャッター操作が『 ライトバリュー・システム 』なのに対して、〈 minolta AL 〉は『 フリー・ライトバリュー・システム 』だという違いがあります。 露出計の背面には、シャッターと絞りを露出計の表示に合わせる設定操作を行うための、特徴的なダイヤルが配置されています。 〈 minolta auto wide 〉の 前例のなかった連動露出計を搭載して、『 レンジファインダー 』を組み込んでいながらも、トップカバー上に『 巻き上げレバー 』と『 巻き戻しクランク 』を備えた操作系は、それまでの製品と変わらないスタイルにまとめられています。 広告には『 … 合わせ易い連動距離計と扱い易い上面レバー式のセルフコッキング機構を持つ … 』という文言があります。 直接的な表現ではないものに、競合製品の〈 minolta auto wide 〉との比較広告となる宣伝であり、製品開発で力の入れられた部分であったのかも知れません。 軍艦部の『 巻き上げレバー 』はプレート状で、『 巻き戻しクランク 』はコンパクトにまとめられいます。 連動露出計を内蔵した軍艦部にレンジファインダーを組み込み、そのトップカバー上に『 巻き上げレバー 』と『 巻き戻しクランク 』をレイアウトして、あくまでも〝 スタンダード 〟な操作感覚のカメラとしている事には、広告で宣伝するような一定のねらいがあったことが窺えます。 それが、開発の当初からマーケティング的な手法により他社製品との差別化として意図されたものなのか、操作の観点からその配置とした開発者の〝 こだわり 〟が結果としてそうなったものかは判りません。 『 シャッターボタン 』は本体正面の鏡筒を挟んだ右手側のエプロン部分にあり、魚眼レンズが並ぶ軍艦部正面の露出計受光窓との間に位置する「 シーソー式の電源スイッチ 」の様に見える縦長のものです。 製品広告の諸元には、シャッターの仕様を 〈 MAMIYA ELCA 〉の『 シャッターボタン 』の配置を、光軸と平行に押して操作する事が意図されたと見ると、然るべき位置になっているといえます。 『 シャッターボタン 』の下にある小さな「 スライドボタン 」は〝 シャッターロック 〟で、上方向にスライドさせるとシャッターにロックが掛かります。 鏡筒の左手側にシャッターとフラッシュのシンクロターミナルの端子と、[ M 接点 ]/[ X 接点 ]切り替えレバーがありす。 搭載する「 COPAL − SPECIAL − MXV 」シャッターは、[ X 接点 ]でのみ『 セルフタイマー 』をセットする事ができます。 『 セルフタイマー 』を用いる際、シンクロ接点切り替えレバーが[ M 接点 ]のポジションにある場合には[ X 接点 ]に切り替えて操作します。 〈 minolta auto wide 〉が搭載搭載しているシャッターは「 CITIZEN MVL 」です。 トップカバー正面の右手側に位置している内蔵露出計の『 受光窓 』は、全体がフラットな〈 MAMIYA ELCA 〉の本体から一段せり出しています。 『 シャッターボタン 』の配置への工夫は〈 minolta auto wide 〉にも見られ、トップカバーから前方に一段せり出した露出計受光窓の上部に位置しています。 スポンサーリンク
そのファインダーは広告に図解付きで紹介するスペックをもっていて、撮影スタイルのデザインに合わせて、選択的に採用された仕様である事が伝わる内容です。〈 minolta auto wide 〉
の
「 ゾーンフォーカシング 」
については
両機種の内蔵露出計にはそれぞれ、同社の『 SEKONIC:セコニック 』ブランドの〝 ロゴタイプ 〟と〝 ロゴマーク 〟が印されています。〈 MAMIYA ELCA 〉のメーター窓
縦長のメーター窓を斜め上から覗くと、『 SEKONIC 』ブランドの〝 ロゴタイプ 〟が右手側を下にして読めるかたちで記されているのが見えます。
〈 minolta auto wide 〉のメーター窓
トップカバー上の右手側に大きく配されたメーター窓内の左下に、『 SEKONIC 』ブランドの〝 ロゴマーク 〟が印されています。
露出計の表示には異なるタイプの製品があり、設定値として LV( Light Value : ライトバリュー )を表示するものと設定値表示をしないものとが製造されています。
また、露出計の表示を撮影感度により補正する設定は、ディスクを回転方向の左右にスライドして指示指標の位置を変える事で行いますが、設定感度の範囲が異なる製品が製造されています。
詳しくは
『 定点合致式 』の〈 MAMIYA ELCA 〉の連動露出計は、設定値を表示をしないトップカバー上にある縦長の小窓で、ライトバリュー方式のシャッターを操作して指針が停止線に重なるようにセットすると適正露出になるというものです。
〈 MAMIYA ELCA 〉もまた、設定値の LV( Light Value : ライトバリュー )を表示する仕組みを持っていません。
露出計のメーターに合わせて〝 完全連動 〟した撮影設定を行う事ができる事を誇示した仕様であり、〈 minolta auto wide 〉に見られるような LV を表示するタイプのバリエーションも製造されていないようです。
これに対して〈 MAMIYA ELCA 〉の機構は、可変抵抗をシャッターと絞りの操作によって作動させて露出計と電気的に接続させています。
1959年発売
〈 MAMIYA Auto Metra 〉
1961年発売
〈 minolta AL 〉〝 追針式 〟
〈 minolta auto wide 〉
連動露出計が〝 追針式 〟の〈 minolta auto wide 〉は、トップカバー上の右手側に[ メーター針 ]とその[ 追針 ]になる ▲ マークの指示指標が印されたディスクを表示する、大きな露出計窓があります。トップカバー上の中央、やや右手寄りにある縦長の小窓は、上下に「 絞り値 」と「 シャッター速度 」をそれぞれ表示します。
露出計の表示窓の中央にあるツマミは撮影感度を設定するためのものです。
〝 追針 〟として機能する表示窓内の円形プレートに印された赤い『 三角マーク ▲ 』を、ツマミでスライドさせる事で撮影感度の補正を行う仕組みです。設定感度は、ディスクの上側のプレートにある切り欠き部分から、下側のプレートに印された数値を覗かせる事で表示されます。
ボトムカバーのしずく形の凹みにあるレバーが『 巻き戻しクランク 』のレバーです。
レバーを起こすと同時にスプロケットのギアが解放されて、巻き戻しが出来るようになる仕組みを持ちます。
『 巻き上げレバー 』は底部に配置され、『 巻き戻しクランク 』もボトムカバーに収められています。
連動露出計のシャッター操作をボディ側で行う設定方法と、焦点距離の短いレンズを装備した事により、全体的に凸面の少ない躯体のカメラになっています。
『 巻き上げレバー 』と『 巻き戻しクランク 』
については
次の項で紹介しています– マニュアル –
– マニュアル –
〝 定点合致式 〟
〈 MAMIYA ELCA 〉
一方、連動露出計が〝 定点合致式 〟の〈 MAMIYA ELCA 〉は、メーター針の挙動を表示するだけの小さな露出計窓がトップカバー上の中央部に配置され、『 巻き上げレバー 』と『 巻き戻しクランク 』はそれぞれトップカバー上のオーソドックスな位置にレイアウトされています。
左手側の巻き戻しクランクはコンパクトに収められ、右手側にはプレート状の巻き上げレバーが配置されています。底面は、左手側に設けられた三脚用のネジ穴の他には機能部品がありません。
他にはボトムカバーを取り付けているネジ山が見えるだけで、〈 minolta auto wide 〉と好対照の極めてフラットな形状です。巻き上げレバーの形状に合わせて、レバーヘッドが収まる位置のトップカバーに凹みがあります。
トップカバー内部に残っていた「 当たり止め 」の〝 一部 〟だと思われる欠片
巻き戻しクランクのレバーヘッドが収まるトップカバーの凹みには、底に丸穴が有るものと無いタイプの製品があります。
トップカバーはフラットで、全体的に直線で構成された四角張った印象のデザインと一体感があります。
実際にレンジファインダーを覗いてフレーミングをしていると、それが後者なのではなかったのかと、そう思えてきます。〈 MAMIYA ELCA 〉
の操作系のなかで、トップカバー上に位置していないのが『 シャッターボタン 』です。
その『 シャッターボタン 』の上には『 レリーズケーブル 』を取り付ける[ ネジ穴 ]が設けられています。
この[ ネジ穴 ]がなければ、〝 シーソースイッチ 〟でシャッターのレリーズ操作を行う事に、見当が及ばないような外観形状です。
〈 MAMIYA ELCA 〉を手にとって実際に操作してみると、シャッターに指を置いて本体を保持するホールド感に不安定さはなく、〝 シーソースイッチ〟式の『 シャッターボタン 』は不思議と押し易いものです。
【 シャッタ:コパル・スペシャルMXV( B,1〜1/500、セルフタイマー付、等倍系列等間隔目もり )、ボデー・シャッター( 押方向光軸平行 )、安全装置付。】と記載しています。
そのシャッターボタンは、〝 ボタン 〟というよりは〝 スイッチ 〟と呼ぶ方が相応しい形状です。
テコが働く〝 シーソースイッチ 〟を押し込むフィーリングは他にはない独特なもので、当初から光軸と平行の押し込み方向にする事だけがねらいであったのか、推し量ることの難しい感覚です。
【 押し方向光軸平行 】とする事だけを意図したものであれば、これとは別の違った形態になっていたのではないか、とも思えます。
「 LOCK:ロック 」の頭文字〝 L 〟が、エプロン部分に記されています。
ロック機構は、本体正面にある『 シャッターボタン 』の誤操作を防ぐために設けられたと思われます。
実際に、取り扱い説明書では[ 安全装置 ]という呼称が用いられています。『 シャッターボタン 』
『 シャッターロック 』
赤い円形 ◉ の指掛かりが付いた右手側のレバーは、『 セルフタイマー 』のセットレバーです。
シャッターの取り付けレイアウトは〝 Minolta ・A・ 〟系統のモデルに共通のビハインド式で、本体から一段せり出したU字形のエプロンが同シリーズの特徴です。
フラッシュのシンクロターミナルの端子は、エプロン正面の右側に記されたシャッター銘の上に位置しています。
〈 MAMIYA ELCA 〉では鏡筒にある「 シンクロターミナルの端子 」「 シンクロ接点切り替えレバー 」「 セルフタイマーのセットレバー 」が〈 minolta auto wide 〉ではエプロン部分にあります。
この他にも、絞りとシャッター速度が背面のダイヤル、露出計の感度設定がメーター窓の上にあるツマミによって操作を行う〈 minolta auto wide 〉は、短い鏡筒部分全体がフォーカスリングになっています。
「 COPAL – SPECIAL – MXV 」シャッターでは『 セルフタイマー 』の使用は[ X 接点 ]だけですが、「 CITIZEN MVL 」シャッターは[ M 接点 ]での使用も可能です。
〈 minolta auto wide 〉の露出計受光窓もまた、同様にトップカバーの前方へ一段せり出した形態になっています。
両機種が開発段階にあった時点ではまだ、受光部までをトップカバーに収納した形態として、連動露出計を内蔵させる事が難しかったのかもしれません。
〈 MAMIYA ELCA 〉
〈 minolta auto wide 〉両機種ともに、露出計の受光部が本体から一段せり出しています
〈 minolta auto wide 〉の『 レリーズケーブル 』取り付け用のネジ穴はトップカバー上にあり、その配置は『 シャッターボタン 』がある位置としてオーソドックスだといえる場所です。
この事は、少なくとも〈 minolta auto wide 〉では、特殊と思える『 シャッターボタン 』の配置と形状になった理由が〝 技術的にトップカバー上に設ける事が出来なかった 〟からではない事を示しています。
この事は、〈 MAMIYA ELCA 〉の場合も同様だったと思われます。両機種とも、その独特の形状をもつ『 シャッターボタン 』には「 レリーズケーブル 」取り付け用のネジ穴はありません。
露出計の『 受光窓 』を被写体に向けて測光を行うとき、カメラ本体を保持する手指の位置は、正面の『 シャッターボタン 』に自然と指が乗ります。
『 受光窓 』が指で遮られて測光に影響しないようにする事は、製品の機能面で重視された部分だったと思われます。
また同様に、トップカバー上に設けられた露出計のメーター窓の視認性も考慮されたと考えられます。
特に〈 minolta auto wide 〉には、トップカバー上面の右手側に〝 追針式 〟のメーター窓が大きく配置されています。
一方の〈 MAMIYA ELCA 〉では、縦長の小さな〝 定点合致式 〟のメーター窓がトップカバー上面のほぼ中央にあり、『 シャッターボタン 』がトップカバー上にあったとしても、乗せた指が窓を覆う配置にはならなかったはずです。
〈 MAMIYA ELCA 〉には、内蔵露出計に『 ブースター / アンプ( アンプリファイヤ ( Amplifier ) / 増幅器 )』が設定されています。
トップカバー上部に取り付けるブースターが、シャッターボタンへのアクセスに直接影響する事になったかは判りませんが、『 ブースター 』が設定された事が『 シャッターボタン 』をトップカバー上に設けなかった理由のひとつになっていると考えられます。
〈 MAMIYA ELCA 〉
『 ブースター( 増幅器 )』を装着した軍艦部
実際の操作感として、内蔵露出計の受光窓を被写体に向けて測光を行うとき、『 シャッターボタン 』に指を置くポジションにある両手は、左右の手首が同じ姿勢となり自然で、カメラ本体を保持しやすいと感じます。
『 ブースター 』を取り付けての測光に際しては、特にそう実感されます。
トップカバー上のメーターを確認する際、ファインダーで距離計と構図の確認をする際のどちらの場合にも、ホールド感は良いと思えます。
〈 MAMIYA ELCA 〉
の
連動露出計
〈 MAMIYA ELCA 〉の内蔵露出計は広告掲載の諸元性能にある通り、受光窓の内外に照度切替板のない[ 切替不要全感度範囲連動 ]の仕様です。
〝 ライトバリュー・システム 〟による設定操作を〝 定点合致式 〟のメーターにより内蔵露出計と連動させます。
搭載する「 COPAL − SPECIAL − MXV 」シャッターは、定点合致式の露出計連動機構に連携する感度設定に対応した「 COPAL MXV 」のカスタマイズバージョンです。
鏡筒正面に記されているシャッター銘
「 COPAL − SPECIAL − MXV 」シャッター機構と接続する可変抵抗は、無段階の摺動接点ではなく銅線巻きの9つの[ コイル抵抗 ]で構成されています。
〈 MAMIYA ELCA 〉 の〝 定点合致式 〟は、「 感度 」「 シャッター速度 」「 絞り 」の操作がそれぞれ、露出計の回路に接続する抵抗を組み替える動きとなり、撮影の設定変更をメーター針の挙動に反映させる仕組みです。
- 鏡筒先端のリングを持ち上げて左右にスライド操作する〝 ASA 〟表示の『 感度設定ダイヤル 』と、『 シャッター速度リング 』の操作は、鏡筒内で露出計につながる端子の接点を動かします。
- 『 絞りリング 』の回転操作は、9つの抵抗につながるリング状に並ぶターミナルを回転させる動きとなり、回路に接続する接点の位置を変えます。
鏡筒の操作リングのレイアウト
鏡筒正面はリング状の『 感度設定ダイヤル 』になっていて、『 シャッター速度リング 』と組み合わされています。
黒地に白抜き文字の設定値が並ぶ本体側が『 絞りリング 』です。
操作リング間の鏡筒部分には、縦長の赤い菱形 ♦︎ マークが共通指標として印されています。
左手側にレバーが取り付けられているのが『 焦点合わせリング 』で、その距離指標が鏡筒基部に小さな三角 ▲ マークで印され、左右には深度目盛りがあります。
距離指標の三角 ▲ マークの右手隣りにある赤い小さな丸 ⚫︎ マークは、赤外撮影の匡正指標です。
フィルム感度 ( ASA ) : 操作ダイヤル上の設定値の配列
12.5 25 50 100 200 400
『 感度設定ダイヤル 』は、手前に引き出して回転方向にスライドさせて ⚫︎ マーク(ブースター使用時は ⚫︎ )を指標として設定
- 『 感度設定ダイヤル 』と『 絞りリング 』が直結されている訳ではありませんが、それぞれがターミナルに連携しているため、感度設定ダイヤルによって絞りリングが操作されています。
『 絞り値( F )』の設定は開放の[f2.8 ]から最小の[f22 ]までの7段、『 シャッター速度 』は[ 1(s) ]から[1/500(s) ]までの倍数系列10段階 と[ B( バルブ )]があります。
それぞれの操作リングに記されている設定値は、シャッター速度が右手側から左に向かって大きくなり、絞りの設定値はシャッター速度の表示とは逆に左手側から右に向かって大きくなっていきます。
鏡筒正面の感度設定ダイヤルには、設定値を上から覗き込んだ状態で読めるように円周の外側を下にして記されています。
シャッター速度 ( 1/s ) : 操作リング上の設定値の配列
500 125 60 30 15 8 4 2 1 B
絞り値 ( F ) : 操作リング上の設定値の配列
2.8 4 5.6 8 11 16 22
『 シャッター速度リング 』の操作は〝 ライトバリュー・システム 〟により絞りリングと連動します。
『 絞りリング 』は〝 ライトバリュー・システム 〟により『 シャッター速度リング 』の操作に連携しますが、『 絞りリング 』だけを操作する設定変更では独立した操作を行う事が出来ます。
メーター針を[ 定点( 黒色の四角いマーク )]に合わせて露出が決まれば、『 シャッター速度リング 』を操作して露光時間を変更しても、〝 ライトバリュー・システム 〟の機構によりシャッター速度と絞りの組み合わせによる撮影設定の露出値は維持されます。 『 シャッター速度リング 』を操作して[ シャッター速度 ]と[ 絞り ]を同時に変更する〝 ライトバリュー・システム 〟の設定が、[ 絞り ]の開放から最小までの設定範囲を外れると、連携が解かれて『 シャッター速度リング 』だけが操作されます。 〝 ライトバリュー・システム 〟によるシャッター操作においては、抵抗ターミナルに連携する『 絞りリング 』に〝 クリック 〟が入る範囲が、内蔵露出計と連動した撮影設定になります。 『 絞りリング 』の操作には、抵抗ターミナルの接続によって〝 クリック 〟が入ります。
( クリックが接続の確認になります。クリックがない設定は連動範囲から外れた状態です。)
〝 クリック 〟が逃げると、その設定が連動範囲にない事が判るようになっています。
連動露出計は、「 ブースター 」を使用する事により内蔵露出計の受光感度が4倍に増幅され、感度設定2段分の効果を得ることが出来ます。
鏡筒正面の感度設定ダイヤルの指標マークは 赤[● ]と 緑[ ● ]の2つがあり、「 ブースター 」使用時は緑のマークに〝 ASA 〟感度の数値を合わせます。
通常用いる赤い指標マークとの位置関係から、「 ブースター 」使用時には〝 ASA 〟感度2段分の補正を行う事が判ります。
『 シャッター速度リング 』側面の縁に感度設定の指標マークがあります
- 鏡筒正面の『 感度設定ダイヤル 』は、「 シャッター速度リング 」と組み合わされています。
- 『 感度設定ダイヤル 』の設定操作は、先端側に引き出して「 シャッター速度リング 」から外して、そのまま左右の回転方向にスライドさせて行います。
- 「 絞りリング 」と「 シャッター速度リング 」の操作による抵抗ターミナルと接点の接続ポジションをズラす事で、連動露出計の回路を撮影感度に合わせて補正する仕組みです。
( 『 感度設定ダイヤル 』と「 絞りリング 」が直結されている訳ではありませんが、それぞれがターミナルに連携しているため、感度設定ダイヤルによって絞りリングが操作されています。)
「 ブースター 」のプラグを差し込むソケットの穴が2つ、トップカバー上に設けられています。
「 ブースター 」未使用時、ソケットの穴に差し込んで接続端子を保護する、樹脂製のキャップが用意されています。
ソケットキャップは弾力のある半透明の樹脂製
メーター窓の右手横にある円形のハッチはネジ式で、テープやゴムを押し当てるなどして回し外す事ができます。
- ハッチを開けた内部にあるマイナスネジは、メーター針の「 ゼロ位置調整ネジ 」です。
〈 MAMIYA ELCA 〉
の
内蔵露出計用「 ブースター 」
〈 minolta auto wide 〉/〈 MAMIYA ELCA 〉両機種の内蔵露出計を供給したメーカーは、どちらも同じ《 成光電気工業 株式会社 》であった事は、前述の通りです。
露出計の供給メーカーが同じ両機種の宣伝広告に、内蔵露出計の性能をアピールする共通の文言がある事は、必然的だといえます。
両機種の広告文には、それぞれ次のような太文字の見出しがあります。
〈 minolta auto wide 〉
【 感度が半永久的に衰えないモールド光電池式露出計内蔵 】
〈 MAMIYA ELCA 〉
【 半永久的寿命を持つモールド式光電池 】
《 成光電気工業 株式会社 》の製品ブランドは『 SEKONIC : セコニック 』で、露出計製品を〝 セコニック・メーター 〟という呼称で展開するといった商標戦略があったことが、当時の広告から見て取れます。
同社は後の1960年8月に、この製品ブランド名を冠した《 株式会社 セコニック 》へと商号変更しています。
〈 MAMIYA ELCA 〉の製品広告には、内蔵露出計が『 セコニック 』である事をセールスポイントにした次のような記述があります。
連動露出計:一針式固定マーク追求法( セコニック特製モールド式光電池、切替不要全感度範囲連動、四倍アンプ併用可能 )
〈 minolta auto wide 〉の製品広告には、内蔵露出計について《 成光電気工業 株式会社 》/『 SEKONIC:セコニック 』を表記した記述は見らせません。
その一方で、内蔵露出計のアピールポイントになる特徴の説明文があり、広告には次のように記載しています。
記述にある[ メーカー ]となるのが、《 成光電気工業 株式会社 》だという事になります。モールド光電池は、内部が気密になっていますから感度は半永久的に衰えません。その上、メーター部は、小型で感度が鋭敏な内磁式を採用していますから、感度は大型の露出計と変わりません。
なお軸受には宝石を使用し、特殊耐震構造になっています。
性能についてはメーカーで責任保証を致しております。
〈 MAIYA ELCA 〉の広告には内蔵露出計についての詳細はなく、その優秀性を〝 セコニック特製 〟という表現だけで示しています。
新製品の看板となる機能を担う内蔵露出計の製造が、露出計メーカーとして広く知られている《 成光電気工業 株式会社 》であるとして、性能を詳述する代わりに広告掲載しているピーアールに違和感はありません。
内蔵露出計が『 セコニック 』であるという記載は、宣伝広告にだけでなく製品に付属するマニュアルにもあり、
製品マニュアル【 エルカの使い方 】のなかで〝セコニック特製モールド式光電池 〟は特許を取得している特別なものであると紹介しています。
〈 MAMIYA ELCA 〉の製品マニュアル内の記述
「 本機に使用されている光電池は、セコニックの特許モールド光電池・・・ 」
搭載する露出計の製造が、他にも多くのカメラメーカーと協力関係にあった《 成光電気工業 株式会社 》である事を、自社製品の広告に記載してまでアピールする事が、他社製品と差別化する狙いだけで行われたのだとは考え難いものです。
〈 MAMIYA ELCA 〉に設定された、内蔵露出計の『 ブースター / アンプ( アンプリファイヤ ( Amplifier ) / 増幅器 )』は、新造の専用品ではなく『 SEKONIC 』ブランドの商品そのものになっています。
製品マニュアル【 エルカの使い方 】には、性能を拡張するオプションパーツの「 ブースター 」として用いる『 SEKONIC:セコニック 』ブランドの《 成光電気工業 株式会社 》製の該当商品が記載されています。
協力会社ではあっても、宣伝広告にまでその社名を登場させているのは、この事が理由になっていると考えると無理がありません。
〈 MAMIYA ELCA 〉の製品マニュアル内の記述
「 なおアンプリファイアーは、市販のセコニック・ディレクター用のものが、そのまま使えます。」
宣言広告に《 成光電気工業 株式会社 》の社名を記載している一方で、その仕様についての記述に〈 セコニック・ディレクター 〉という製品名はありません。
内蔵した連動露出計が『 セコニック 』である事と『 四倍アンプ 』が併用できる事だけが記されています。
《 成光電気工業 株式会社 》の自社ブランド『 SEKONIC 』の露出計
〈 SEKONIC L-8 DIRECTOR 〉
両機種のアメリカ市場向けの製品は、距離指標を[ feet/ft(フィート)]にした現地仕様になっています。
[ ft ]はアメリカで使用される単位系での距離表示です。
各国のメーカーはいずれも、事実上唯一の輸出先であったアメリカの、特に大衆機市場向けの製品には、距離指標を製造国内では用いない[ ft(㌳)]に変えるか[ m(㍍)]と併記するかの対応をしています。
ただし多くの場合、レンズの焦点距離の表示はこれに倣ったinch/in(インチ)にされる事はなく、メートル法のままにで、〈 MAMIYA ELCA 〉と〈 minolta auto wide 〉も同様です。
〈 MAMIYAELCA 〉
距離表示が[ feet/ft(フィート)]の輸出仕様
画像左
[ m(㍍)]
画像右
[ ft(㌳)]
[ ft(㌳)]の距離表示は、アルマイト印刷のアルミシートを鏡筒に巻き付けてあるもので、鏡筒に直接彫り込んで墨入れされている[ m(㍍)]表示の製品と造作が異なっています。
[ ft(㌳)]表示の製品が 黒地に白抜き文字 、[ m(㍍)]表示の製品が メッキの銀白色に黒文字 という、外観上の違いにもなっています。
トップカバー背面の右手側に記されたメーカー名
『 MAMIYA CAMERA CO. TOKYO JAPAN 』
国内外の仕様で表記は同じ
画像左
[ m(㍍)]表記の製品
画像右
[ ft(㌳)]表記の製品
[ ft(㌳)]表示のアルミシートを[ m(㍍)]表示のフォーカスリングに巻き付ける事で、表示変更への対応がされています。
[ ft(㌳)]表記の製品には、フォーカスリングの距離表示の裏側に「 MADE IN JAPAN 」と印されています。
フォーカスリングに巻き付けられたアルミシートは、左手側のレバー基部の下に挟み込んでネジ留めされています。
〈 minolta auto wide 〉
距離表示が[ feet/ft(フィート)]のアメリカ市場向け仕様
画像左
[ m(㍍)]
画像右
[ ft(㌳)]
[ ft(㌳)]表示の数値は、[ m(㍍)]表示の製品に対応した換算値としては誤差がありますが、表示通りに目盛りが印されています。
このため、表示単位の異なる両製品では、距離目盛りの間隔が表示の通りにそれぞれ異なっています。- 表示を付け替えて仕様の変更がされている〈 MAMIYA ELCA 〉とは異なり、それぞれの仕様に合わせた距離表示が、フォーカスリングに直接彫り込まれています。
トップカバー側面(右手側)の生産国表示
表記は『 CHIYODA KOGAKU OSAKA JAPAN 』
国内外の仕様で表記は同じ
画像左
『 CITIZEN MVL 』
画像右
『 OPTIPER MVL 』
《 千代田光学精工 株式会社 》はこの当時、アメリカ市場向けの製品には『 CITIZEN 』に替えて『 OPTIPER 』を搭載シャッター銘として表記しています。
《 千代田光学精光 株式会社 》
が
『 OPTIPER 』
を
シャッター銘に使用した製品
については– コラム –
の
項で紹介しています
〈 MAMIYA ELCA : マミヤ エルカ 〉と〈 minolta auto wide : ミノルタ オート ワイド 〉は、適正露出で撮影するための設定操作を自動化する試みが〝 世界初 〟としてカタチとなったカメラでした。
カメラが重要な輸出品目となっていた当時、拡大するカメラ産業には数多くのメーカーが参入し、新たな市場の開拓を目指した開発競争が繰り広げられました。
その主要な市場であったアメリカの大衆機市場向けの商品に求められていたのは、専門の知識がなくても、カメラを手にした誰でもが、ピントの合った適正な露出の写真が撮れる中級機クラスの製品でした。
そのなかで、競合各社に先駆けて内蔵露出計との完全連動による撮影設定が行えるカメラとして登場したのが、ここに紹介した〈 minolta auto wide 〉と〈 MAMIYA ELCA 〉です。
宣伝広告のキャッチコピー、そして販売価格からも、同じタイミングで市場に投入された両製品が、直接の競合製品となって登場している当時の様子が伝わります。
内蔵露出計とシャッターとの〝 完全連動 〟を試みて開発された両機種は、シャッター操作のベースが当時最新の〝 ライトバリュー方式 〟である事は共通していますが、世界初を実現した機構はそれぞれ異なる方式となっていました。
『 追針式 』として分類される連動方式が採られたのが〈 minolta auto wide 〉であり、『 定点合致式 』となるのが〈 MAMIYA ELCA 〉です。
〝 はじめて 〟を試みて開発された両機種の機構は凝りに凝ったものになっていて、それぞれの方式に分類される以降の製品には見られない仕組みを持っています。
その事が両機種を、単に世界初を達成したマイルストーンとしてだけではない、独特な存在にしてもいます。
〈 minolta auto wide 〉の『 追針式 』は、〝 ライトバリュー式 〟のシャッター操作を軍艦部のダイヤルだけで行う事が出来るもので、いくつものギアが組み合わされた機械的な機構をもっています。
この機構は『 自動露出決定装置 』という呼称でピーアールされ、内蔵露出計とシャッターを機械的なメカニズムで連動させる独自性の高いものでした。
〈 MAMIYA ELCA 〉の『 定点合致式 』は、はじめての製品にして以降に改良の余地を残さないほど完成度の高い製品になっていました。
内蔵露出計とシャッターの設定操作とが電気的に連動する機構は、〝 ライトバリュー式 〟の設定操作が抵抗回路を通して露出計のメーターを挙動させるものでした。
銅線巻きのコイルを並べた抵抗回路は高精度で、理想的な材料が採用されたといえます。
〝 はじめて 〟の製品であった両機種は、それぞれの理想をカタチとして実現させた機構を備え、普及型の中級機という狙いからは高コストな製品になっていた事が見てとれます。
程なくして、競合する他社からも内蔵露出計連動機が相次いで発売されるなか、世界初を謳った両機種の優位性は薄れて行きました。
複雑な機構を持つ高コストな製品になっていた両機種が、商業的な成功を収めたという記録は見られません。
オートワイド12
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