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巻き戻しバリエーション

AUTO WIDE TWELVE バリエーション巻き戻しバリエーション

ー 巻き戻しボタンが有る製品と無い製品があります ー

minolta auto wide


目立ない部分にある小さなボタンの有無でしかないこの違いは、巻き戻しと多重露出撮影の操作にかかわる、操作方法のバリエーションともいえるものです。

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minolta auto wide
 画像左 –
巻き戻しボタンが無い製品
 画像右 –
巻き戻しボタンが有る製品

画像右の三脚取付け穴の近くにある円筒形の小さな出っ張りが巻き戻しボタン

 

外見上はほんの僅かな違いですが、操作をする上では決して小さい違いとはいえないものです。
巻き戻しボタンがある製品と、巻き戻しボタンがない製品とでは内部の機構には違いがなく、底カバーに付けられた巻き戻しボタンの有無だけが異なっています。
実際に、巻き戻しボタンが無い製品に巻き戻しボタンがある製品の底カバーを付け替えても、正しく機能します。

 画像左 –
巻き戻しボタンが無い製品のレバーを起こす様子

 画像右 –
巻き戻しボタンが有る製品のレバーを起こす様子

  • 画像左の巻き戻しボタンのいタイプの製品は、ヘリに指を掛けて巻き戻しクランクのレバーを起こします。
  • 画像右の巻き戻しボタンのるタイプの製品は、巻き戻しボタンを押してポップアップする巻き戻しクランクのレバーを起こします。

巻き戻しクランクは、レバーのツマミがクリップ状のバネで保持される事によって底カバーに納まっています。
この時、ツマミが収まる穴の底が押し上げられている状態になります。
底カバーの内部にはシーソーの様な部品があり、ツマミの頭が押し上げている穴の底は、その片方になっています。
シーソーのもう片方にあたる位置には、スプロケットと巻上げとを連動させるギアの軸があります。

 

巻き戻しボタンの無い製品では、レバーを底カバーから起こすとツマミの頭が押し上げていた部分が下がり、内部ではシーソーのもう片方がギアの軸を押し上げて、スプロケットと巻き上げの連動が解除される仕組みになっています。
巻き戻しボタンを備えた製品の場合は、このシーソーのもう片方を巻き戻しボタンによって直接押し上げる仕組みです。
巻き戻しボタンを押し込むと、スプロケットと巻き上げの連動が解除されると同時にシーソーのもう一方は下がり、ツマミが押し出されてレバーがポップアップします。

巻き戻しクランクの操作方法は

の項で紹介しています


巻き戻しボタンが有る製品と無い製品では
巻き戻しクランクに違いがあります

上記に紹介したように、巻き戻しボタンの有無によって方法は異なりますが、巻き戻しクランクを操作する際には、底カバーに納まっているレバーを底面から起こします。
起こしたレバーをそのまま操作位置まで倒しますが、この時にヒンジ部分の付け根にある半円形の凸起を、巻き戻し軸と連動するシャフトの頭頂部の凹みにハマる様にします。

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minolta auto wide shaft head
 画像左 –
レバーを起して操作位置に倒した状態
 画像右 –
レバーが底カバーに納まっている状態

凹みは半円形で四か所あり、シャフトの頭頂部は全体としては丸みのある十字形をしています。
シャフトの頭頂部には中心を通る赤い線が引かれています。
この線はレバーが底カバーに納まっている状態のときに、シャフトの回転をレバーに設けてある穴から確認する為のものです。

レバーのヒンジ部分にある凸起は凹みと噛み合う半円形をしていますが、凸起の形状が異なっている製品があります。
半円形の凸起が平面的なタイプと、円錐型の部品が取り付けられている立体的なタイプの違いです。

 画像左 –
ヒンジ付け根の凸起がフラットなタイプ
 画像右 –
ヒンジ付け根の凸起が立体的なタイプ
  • 画像左のヒンジ付け根にあるレバーの起がフラットなタイプは、レバーが水平近くまで大きく倒れます。
  • 画像右のヒンジ付け根にあるレバーの起が立体的なタイプは、レバーを倒した時に角度があります。

それぞれ、巻き戻しボタンが無い製品は凸起がフラットなタイプに、巻き戻しボタンが有る製品は凸起が立体的なタイプになっています。

画像では判りにくいですが凸起が立体的なタイプのレバーは平面的なタイプのレバーに比べて板厚があります。
板厚があるぶんヒンジも大きくなっているため、蝶番のある巻き戻しクランクの回転部分に大きな段差がつけられています。

また、凸起が平面的になっている製品と立体的になっている製品とでは、レバーを倒した時の操作位置に角度の違いがあります。
ヒンジの凸起が平面的な製品では、巻き戻しクランクのレバーは水平近くにまで大きく倒す事ができますが、立体的な製品のレバーは少し角度を残した位置までです。
巻き戻しクランクのレバーは、蝶番の後ろ側に設けてある傾斜の角度まで倒せるようになっていますので、この傾斜によってレバーの操作角度が決められています。
どちらのタイプでも、操作位置の角度までレバーを倒す事で巻き戻し軸を回転させる事が出来る仕組みです。
レバーを倒す角度が足りないと、突起が凹みに引っ掛からずにシャフトを回転させる事が出来ません。

 画像左 –
凸起がフラットなタイプのあそび
画像右 –
凸起が立体的なタイプのあそび

  •   画像左のレバーの凸起がフラットなタイプは、シャフトの凹みと凸起の寸法がほぼ同じであそびは僅かです。
  •   画像右のレバーの凸起が立体的なタイプは、シャフトの凹みに対して凸起の幅が小さくあそびがあります。

レバーが大きく倒れるタイプでは、平面的な凸起が凹みの形にピタリとハマるようになっています。
幅も高さも凹みにちょうど収まるサイズになっていて、レバーを倒す位置にも操作する角度においてもあそびが殆どなく寸法的にシビアですが、確かな加工を感じるガタのない操作感があります。

レバーが角度を残して高い位置に倒れるタイプでは、その角度でシャフトの凹みにヒンジの凸起が掛かるように、円錐型の部品によって凸起の高さが増してあり立体的です。
また、このタイプの凸起は凹みに対して幅が小さくなっていて、レバーを倒す際の位置合わせに寸法的な余裕があります。凸起が円錐型である事と相まって操作を円滑にするあそびとなっています。

巻き戻しの操作方法が異なる製品が、メカニズムと外観が僅かに違うかたちで製造されている事については

の項でも紹介しています

 

 

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